『例えるなら恋のようなもの』

寝転んで草いきれを吸えば
君を思い出す夏


『例えるなら恋のようなもの』


抱き締めてしまえば
後は大人しいもので
君の沸点の低さに
苦笑いが浮かんだ

もう忘れてたような
そんな気さえしてたんだ
だけどどんな女の子も
君とは違うね

アタシの恋は
いつも叶わないから
どこかで慣れていた
君が手に入らなくても
焦ったりしないくらい

でもあれはダメだよ
あんな風に裏切ったら
忘れようにも忘れられない

鋭いくせに鈍い
あの痛みを知ったら
他の誰に傷つけられても
君以上にならないよ

青草に寝転んで
隣の君を見れば
ああ、やはり
愛していると思った



「いくつの夏を君に喩えただろう」

『例えるなら恋のようなもの』

『例えるなら恋のようなもの』

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2024-08-25

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