『idle talk』

また酷い人を好きになったんだねと
君の温かい冷笑に眩む


『idle talk』


似てる人を探してそうなるのは
きっと自然の摂理ってやつで
いつまでも幸せになれないから
君はまだ傍を離れない

金平糖の星を数えるの
二人きり笑いながら泣きながら
世界が二人で完結したなら
もう苦しいことはないのに

同じような傷痕は真実同じではなく
比重が傾くのは仕方がなくて
少し重いそれを引き摺って
君が望むように笑うんだ

綿あめの夢を見ていたの
ずっと見ていられると思ったの
この部屋の中では二人きり
完結していたように思えたから

赤い口紅は似合わないと
君がいつも指摘するから
アタシは今日も淡いピンク
君じゃない時だけオレンジ

嘘吐きなあの子はローズの唇
君が嫌う可愛いあの子
可愛すぎるのは気の毒ね
余計な意地悪に晒されて

お喋りは続く
星を数えながら
綿あめに微睡みながら
悲しい分だけ笑えるの



「ひと時の安らぎと知りながら」

『idle talk』

『idle talk』

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2024-06-17

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