短歌4

たくさんのさよならをする。たくさんの。さよならなんて、好きじゃないのに。

ゴキブリの顔した夜が這い回る。眠れぬ夜の、私は生き餌。


「独りでも平気」だなんて嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嫌い。


食べるのは血の通わないものばかり。凍えていく胃。君を食べたい。


消えてよと何度も呪った傷なのに、ねえ、もう、一部。私の、血肉。


死んだあとバラバラにしてほしいです。くっついてていいはずもないので。


知恵の火はあまりに弱く、か細くて。闇淀みゆく病室の隅。


冷たいと思ってた声の暖かさ、今ならわかる。今さら、わかる。


内臓の色が綺麗なピンクなら、生きてていいかも。黒くないなら。

私にはあなたの愛は天国で、私の愛はあなたの地獄。

こわされて 恋し恋しところげてく こころ ころころ ころころ ほろり


食べるのはどうしてですか。生きるのはどうしてですか。食べて、吐いてる。


すがってた優越感は消え失せて、劣等感だけ、ただ、ただ、ただただ。


ビルの上、背中をおしてくれるなら、あなたは僕の天使ということ。


病む病むや うやむや病むや 病む病むや
やむにやまれず 病むや やや無や


体ごと消費期限は過ぎてます。平気そうでも「捨ててください」

朝起きて今日読む本を選ぶのは、明日の自分を好きになるため。

眠れない私のそばで、血液が寝息をたてて循環してる。


つぼみから花咲くようなキスでした。春、空、ふわり。


望んでた「映画のような恋」だけど、これ、B級じゃん。キャスト、ショボすぎ。


未使用で汚れてるので返却をお願いします。性欲、いらない。


私にはわからないからこの命、存在価値はあなたが決めて。

短歌4

短歌4

次の日の笑顔を用意する前に、急いでしなきゃ。急ぎ、死ななきゃ。(──短歌)

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2024-05-02

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  1. たくさんのさよならをする。たくさんの。さよならなんて、好きじゃないのに。
  2. 私にはあなたの愛は天国で、私の愛はあなたの地獄。
  3. 朝起きて今日読む本を選ぶのは、明日の自分を好きになるため。