『神様の意地悪』

簡単な問題を
難しげに問うてみれば


『神様の意地悪』


知ってることが多ければ
多いほど怖くなる
だってこのままだと
たぶん戻れなくなるよ

まだ少年の
君の肩越しに見る
空の色は例えようもなく
ただ切ないわ

誰かの煙草の匂いを
敏感に察して
すぐ不機嫌になる純真は
本当にアタシのものでしょうか

厄介なことになった
こんな筈じゃなかった
君とアタシの接点なんて
ほんの些細なものなのに

ここまで進んでしまって
もう戻れるわけないよね
痛いくらい見つめるから
アタシは君のものかも

君が好きなあのバンドの
何がいいかも分からないのに
君のことは好きだって
すぐに分かったの



「この問いだって本当は簡単なこと」

『神様の意地悪』

『神様の意地悪』

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2024-04-28

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