黄緑色のお茶会

昨日思ったことを、今日は忘れている。

昨日も今日も、みんな同じ顔をしている。

赤い髪の毛をした男の子が通り過ぎていく。

なんで生きているんだろう。

通り過ぎていく男の子を見つめながら、僕はそう思った。

交わされる会話の中で黙っている男の子。

彼の気持ちはそこではないどこかで吐き出されるのだろう。

どうか、それが良い場所でありますように。

彼が、後腐れなくいられる場所でありますように。

日々を紡ぐのは時としてこんなにも難しいことなのか。

電車に揺られながら、全てが馬鹿ばっかりに見える日もあれば
目に見えるもの全てに尊敬の眼差しや、同情の気持ちを抱くこともある。
こんな人間に何を迎え入れることができるのだろう。

黄緑色のお茶会

黄緑色のお茶会

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2024-01-15

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted