青の十四行詩

 青は尚も君を嫋やかにとらえる、
 斃れるがように君の影をうすらぎ薙げ、
 薫る硝子音楽は恰も君を手折るよう。
 さながら早乙女の燈す歯止めに躰を已まね、
 はや根に沈む水晶に殊更に心を病ます。
 とくと梳く水音はさわやかに君が身を切る、
 青は尚も君をあをやかな姿へ剥がさず、
 青は彗星曳く毎殊にそよぐ幻として去る。

 青は尚も君を手折らんと空涙のゆび揺らす、
 青よ尚も君を手折らんと空涙のゆび揺らせ、
 青は尚も君を手折らんと空涙のゆび揺らす。
 斃れるがように君の影をうすらぎ薙げ、
 薫る硝子音楽は恰も君を手折るよう。
 青は尚も君を嫋やかにとらえ瑕記す真白へ。…

青の十四行詩

青の十四行詩

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2023-10-08

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