フリーズ60 歌集『病花』(入院中に作曲した歌)

病花(四葩)

神様 僕はね ここにいるよ
君だよ 君なんだよって伝えたいよ

神様 僕はね ここにいるよ
夢の中で 君の中で

命が枯れていく様を
菩提樹の
金木犀の
沙羅双樹の下で見ていた

惑星が震えるほどに
脈打つ鼓動が響いて

全知!
全能!
死とハデスの狭間で!

うずくまり、雄叫び上げ、知らぬ者よ
愛を紡げ

病の花がひとひら散りゆく
病の花がひとひら散りゆく
病の花がひとひら散りゆく
病の花がひとひら散ってゆくの!

万民の 四葩へと 続く者 繋ぐ者よ

命の花が散りゆく様を
永遠、終末、狭間で見ていたら
時流など、ありはしないと、解った時に
全てと繋がった

少年、少女よ!
愛を紡げ!
命の限り、全てを紡ぎ出せ!

愛を知り、道を知り、意味を知る時が来たら
時は分かれ道
神か、人か
自分で決めろ
僕はこっちだよ

神様 僕はね 隣にいるよ
僕だよ 僕なんだよって伝えてるよ

病花(姫菜)

神の生み出した色を
神の生み出した音を
紡いでいくのは言葉
《神は初めに言葉を創った》

神の生み出した色を 塗り足していくのは画家
神の生み出した音を 奏でていく作曲家
神の生み出した言葉 紡いでいくのは詩人
神の生み出した人を 描いていくのは小説家

今、ここにある全てのものを
命も含めて愛せたら

穏やかに凪いだ渚は
あの日の心の闇を照らす
君とあの日交わした永遠を
忘れないために紡いで
生まれた言葉が、色や音が
きっと、いつ日にか届くはずさ

好きなだけ今を生きて この刹那を楽しむ
そんな生活がいつか できるのかな 分からないよ

さぁ、物語の終わりには、謎が全て解けたのならば

僕らが初めて出会った日
予言通り君は現れた
その日、僕は君に恋に落ちた

あの日失くした指輪がさ
雌雄の時を経て帰り来る
君と、永遠を誓う証に

僕らが今まで歩いた道
僕らがこれから歩く道も
ずっと、手を繋いで歩いて行こう
ずっと、ずっと、ずっと
同じ、空の、下で
ずっと、ずっと、ずっと

病花(コスモス)

これからの旅はきっと
何の変哲のない日常
努力と節約をして
紡ぐ平凡な日々でも

僕は忘れはしない
あの日見た景色のこと
終末と永遠は
ほんとに美しかった

三位一体として生きる
父は創作に明け暮れて
母は人を愛し育て
子は人として睡眠と

薬を飲み忘れない
これからの道はきっと
大変で長くてさ
辛くても必ず成し遂げる

だからいつかの皆よ
見てろよ、いつかきっと

僕は作家になる
僕は作曲家になる
僕は詩人になる

そのために今を犠牲にする
未来、未来、未来

病花(フリージア)

神の生み出した色を
神の生み出した音を
紡いでいくのは言葉
《神は初めに言葉を創った》

神の生み出した色を 塗り足していくのは画家
神の生み出した音を 奏でていく作曲家
神の生み出した言葉 紡いでいくのは詩人
神の生み出した人を 描いていくのは小説家

今、ここにある全てのものを
命も含めて愛せたら

穏やかに凪いだ渚は
あの日の心の闇を照らす
君とあの日交わした永遠を
忘れないために紡いで
生まれた言葉が、色や音が
きっと、いつ日にか届くはずさ

好きなだけ今を生きて この刹那を楽しむ
そんな生活がいつか できるのかな 分からないよ

今、ここにある全てのものを、芥も含めて愛せたら

あの秋に失くした母を
求めて僕は長い旅へと
ずっとあなたを求めて歩いた

あの冬の日の永遠も
求めた愛も交わしたキスも
全て、夢と散って行くと知って

さぁ、物語の終わりには、謎が全て解けたのならば

叶うことない奇跡が
至福の時となり 愛となり
やっと世界永遠平和がさ

成される日のために僕が
紡いだ言葉や色や音が
いつか全ての人に届くように

僕らが今まで歩いた道
僕らがこれから歩く道も
ずっと、手を繋いで歩いて行こう
ずっと、ずっと、ずっと
同じ、空の、下で
ずっと、ずっと、ずっと
ありがとう
愛しています

フリーズ60 歌集『病花』(入院中に作曲した歌)

  1. 病花(四葩)
  2. 病花(姫菜)
  3. 病花(コスモス)
  4. 病花(フリージア)