平和軸 一虎くんに彼女がいたら 第14話
第14話「半同棲」
壮瞥町の次は結構離れた富良野のラベンダー畑に来た。俺たちはラベンダーソフトを食いながらラベンダーを眺める。
「すげぇ、絵みたいじゃん」
「ラベンダーの絨毯だね」
北海道なんてまた行けるかわかんねぇし、彼女と行くなんて機会、そうそうねぇよなぁ。かなり貴重な体験してるよなぁ。食いもんはうめぇし、何より景色が綺麗だ。
「また行こうね」
また梨奈と行けるなら俺、バイト頑張るしかねぇな!
「おう、また行こうぜ」
旅行からの帰り。俺んちの最寄駅で梨奈が帰りたくないと言い出した。かわいいこと言うじゃんか、俺の彼女!!
で、俺はある提案をした。
「半同棲しねぇか?」
「え?!」
そりゃあ、いきなり「半同棲しよう」なんて言ったら、驚くか。
旅行から数日後。梨奈の学校と俺のバイトの後に待ち合わせしてパン屋に行った。
「パン買ったらさ、歯ブラシとか化粧水買っていい?梨奈の部屋に置くからさ」
「いいよ」
買い物の後、天気雨が降る中俺たちは相合傘で梨奈の部屋に帰る。
「なんか、一緒に帰るなんて結婚したみたいだね」
「ああ、新婚みたいだな」
帰宅して梨奈がカレー作ってるところに俺は邪魔する。
「もうすぐできるからね」
「美味そう!俺も味見したい」
「もう、食べたいだけでしょ?」
その後盛り付けられたカレーは俺の母親が作ったカレーより美味かった。てか、もう何年も母親のカレーは食ってないけど。
平和軸 一虎くんに彼女がいたら 第14話