平和軸 一虎くんに彼女がいたら 第12話
第12話「甘えんぼう」
元東京卍會のメンバーで飲んでいた俺は、酔っ払って梨奈に電話をかけたらしい。
「とらったら飲み過ぎだよ……」
介抱していた場地と千冬から俺を回収して取り敢えず梨奈は一人暮らしの自宅に連れ帰った。
その翌朝、案の定俺は記憶がなかった。
「頭いてぇ……つか、なんで梨奈の部屋にいんだ?」
「おはよう。覚えてないの?」
「全く。てか、変なことしてない?無理矢理ヤったとかさ」
「大丈夫。服着てるでしょ?」
梨奈は事細かに昨夜のことを説明しながら、二日酔いの俺に朝ごはんを用意してくれた。
「はい、朝ごはん。昨日の残りだけど食べられそう?」
「食わせて?」
「仕方ないな。あーん」
「ん。うま」
「私の手作り食べさせたの付き合う前のクッキー以来かもね。はい、あーん」
朝ごはんの後、俺は添い寝を頼んだ。
「今日は甘えんぼうだね」
「今日ぐらい許してよ。てか、添い寝すると付き合う前を思い出すなぁ」
「好きって言って」
「そうそう、それ。好きだ」
「私も好き」
俺たちは眠りに就いた。
♡
二日酔いが治った俺は風呂上がりに梨奈に抱きついた。
「なぁ、レポート終わったんならしようぜ」
「わかったからパンツ履いてよ」
事を終えた後、梨奈は俺のパンツの匂いを嗅いでいる。
「梨奈、相変わらず俺のパンツ好きだな」
「だって、とらの匂いが染み付いてて最高なんだもん」
そんな梨奈が俺は好きだ。
平和軸 一虎くんに彼女がいたら 第12話