平和軸 一虎くんに彼女がいたら 第4話

平和軸 一虎くんに彼女がいたら 第4話

第4話「俺の女」

 2005年5月。東京卍會の集会に私は呼ばれた。

「とら」

「ちゃんと来たな、梨奈」

 5分後、集会が始まった。総長の挨拶などがあり、その後に肆番隊隊長のとらが呼ばれた。

「梨奈、ちょっと来い!」

「え!?」

 神社の石段の真ん中に立つと、とらは私をみんなの前に立たせてしっかり後ろから抱きしめた。

「梨奈は俺の女だからな!手出したら殺す!」

(とら……)

 案の定、周りがざわめき始める。流石に囃(はや)し立てる者はいなかったが。

「以上!」

 この日をもって私は正式に羽宮一虎の彼女になったのだろうか。

 集会が終わった後、ひとりの女の子が現れた。

「一虎くんの彼女、大変そうだねぇ」

「え?あなたは?」

「私は佐野エマ。総長マイキーの妹よ」

「エマさん」

「一虎くん、メンタル弱いしキレやすいところあるけど、根はいいやつだから優しくしてあげてね」

「もちろんそのつもりです」

「ねぇ、どこに惚れたの?」

「一目惚れなんですけど、どこって言われると男らしいところかな?」

「男らしいとこ?!例えば?」

「えっと」

「エマちゃん、何してんの?」

「お、彼氏くんの登場だ!またね!梨奈ちゃん」

「またね、エマさん」

 とらが後ろから抱きついてきた。

「なあ、2人で何話してたんだよ?」

「とらのどこに惚れたのって?」

「で?」

「一目惚れだけど、男らしいところって」

「男らしいとこってどこだよ?」

「……盗撮魔から守ってくれたとこ」

 梨奈の顔は真っ赤だ。

「あんなのだったらいくらでも守るよ、俺」

「ほんと?」

「ほんと、ほんと」

 私は誰も見てないことを確認してとらにキスした。


 

平和軸 一虎くんに彼女がいたら 第4話

平和軸 一虎くんに彼女がいたら 第4話

東京リベンジャーズの羽宮一虎くんに彼女がいたら……彼はどんな人生になるのでしょうか? 羽宮一虎激推しのかぐらが綴る、初の二次創作です。

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  • 成人向け
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更新日
登録日
2023-09-06

Derivative work
二次創作物であり、原作に関わる一切の権利は原作権利者が所有します。

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