summer record

2022年6月3日 19:36

夏の終わりに夏が始まり 半年が経った今 夏が終わり夏が始まろうとしています

本当に幼い夏が泣いていたあの日 分からないのに痛くて一緒に泣いていましたが 痛みを抱えたまま帰ることが出来なくなりました それからずっと感情の日々です
零れ落ちた夏の夜で いつの間にか皆それぞれの灯りをみつけていくというのに 大丈夫になった? 「うーーーん」
それでも 暖かくて 暑くて 優しかった 不安定な夏は なんだか寂しいと笑いながら終わっていきました

夏の排泄で淀む淀川
「おまえは早く勝手に死ね」
あなたが言ったやさしい言葉を 今更思い出したけれど もうきっと間に合わないな
むずかしいむずかしいと頭を抱えて 結局一人で泣きました

全て終わる前 始まる前に 完結させてしまいたかったはずですが 約束通り終わらせる 殺される為に 遠く短い旅に出ることにしました
昼の日差しは明るくて 夜を歩いて 走って いつの間にか秘密は今で 心も体も切り刻んでしまって 交じり合わない痛みに なるほどねそういうことなのね と笑いながら泣きました
今までが救いであったはずなのに 視界は広がってしまって 先週のあの時 ここでも そこでもない ずる休む街で
足を切り落とせば良かった

つかの間の 春かもしれない冬かもしれない秋の後 死ねもしないまま 夏がやって来てしまいました
本当の夏だと思っていた何かは実際は余震で 始まるとどうしようもなく震えだし 止まらなくなってしまいました

夏が幻で幻が夏だということはずっと知っていたんですね
夏にだって三寒四温 私は何でも良かったです
悲しい?黙っとけや あなたが健康だと私が嬉しいだけなので 安心して眠ってください
わたしは世界の分まで泣いているから 涙が溜まっているわけじゃないの いいから早く眠ってください いびきをかいて眠ってください

嘘つきなのに嘘が嫌い あなたが悲しまないように あなたの嘘に永遠の祈りを
声が出なくて 雨が降り 本当の嘘つきは誰ですか
祈りを祈りとして私の中で終わらせて 思考はなく感情のみになり 天井を見ていられない夜の中で 胃痛・もたれ・むかつきに 一年分いる?

バックグラウンドで流れる時間に 大きすぎる愛と感謝を
わたしは本当は春になりたかった 実際には春だったのかも知れません 春になったら全てが大丈夫になる気がする
今はまだ もっと悪くなる あなたが少女で本当に良かった

大きなお皿に盛り付けて 大きなひとくちで食べてください
緩やかに上がる口角で 微笑むねむすぎる落ち着くね今
指を噛みちぎって 咀嚼して 好きな味だと良いんだけれども ぐちゃぐちゃになりながら 近くて遠い公園へ 裸足はもうずるむけて 痛いなら帰ればよかったのに
それが感情ですよ と言われましたが わたしにとってはマグネシウムになる夜です
朝は血の匂いがして 血の味がする夏の事を思い出しました

夏は確実に小さな神様 わたしにとってでは無く誰かにとっての
わたしの目に夏が 神様になんか思えないこと ずっと大事にしています
神様だけが救済になるわけじゃないの 自分の事を見てください 調子にだけはいつまでも乗っててね

夏が終わり夏が始まった日は もうすっかり夏でした
ファミリーレストランの冷房 コーヒーが冷たくなっちゃったけど もうなんでもいいかもしれない
夜の外 あのかわいい夏は きっと私しか出来なかったんでしょう? それが救済 終われば良い

ふらつきながら内臓を殺す あれ あれ いきなり貧血ばたんきゅ〜 ごめんね 目に染みる 貝殻あつめたいし 泥遊びがしたいです 海 体調が悪いです 夏って結構寒いんだね

沸点の低い夏は 揺れて あっちに行ったりこっちに来たり
わたしはなんとも思わないけれど しんどそうですね 大丈夫ですよ 苦しめばいいと思うし
苦しんで 苦しんで 話してください 考えないで やっぱり早く寝た方がいいですね あなたも わたしも

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  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2023-08-27

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