米粒

ずっと昔
祖父は言った
 米粒一つ残してはいけない
 食べられない時代があったのだから
 
祖父の言葉を思い出して
祖父が経験した時代を想像する
茶碗の中の一粒を目にする度に

祖父は最期
出されたお粥を食べられなくなった
お粥から目を逸らす祖父

あの頃を思い出しているのか
目には涙があった

米粒

米粒

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2023-07-26

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