「慰み」

 疲弊してまどろみたるお前の瞳から
 滔々涙は流れます
 何が哀しい?
 何が哀しい?
 お前はひとり 旅に歩む命ではないか
 人は所詮
 持つ命からは離れらぬ
 離れようと多くの事まざまざと為しても
 それは所詮土に眠る球根から生えた茎にしがみつく葉に過ぎない
 天の川に抱かれる星屑一粒の鱗一枚の色
 妙なる影を生みし荒唐無稽の姿よ

「慰み」

「慰み」

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2023-05-15

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