学生時代から現代の終焉を眺めてみれば(続き)

学生時代から現代の終焉を眺めてみれば(続き)

終りにも筋書きはある。


 医者が先週・今週と続けて休んでいるって言うのも、あの人は今年は厄年だなど気にしていたのだが、母上が亡くなったそうで・・?
 葉山洋二は御籤をはじめ人類の信仰のようなものは全く無視をしているから或る意味自由なのか?
 以前も申し上げたが、亡くなった生命体については、寺の宗派・墓・経・戒名・骨・霊・僧侶などには全く関心は無い。
 魂だけはそう思う人の心の中にはあるという事。広大な宇宙ではそうで無ければ矛盾が生じる事になる。
 ただ、毎朝両親や祖母・祖父・義祖母・の遺影に向かい、また他の親族は遺影が無いので口頭で済ませるが、兎に角「有難う御座います」。
 寺の事には詳しく墓で遊んでいた事もあったので、寺の者でも立ち入らない夜の墓場も遊び場だった。
 塔婆は風に吹かれてカタカタ音を立てるし、夏は墓の水に蚊が卵を産みボウフラから成長するから、蚊取り線香などがいる。
 土葬の時代に言われたのは、燐が燃えて火の玉になるという事だったが、お目に掛ったことは無い。
 神社なども京都や奈良などの観光地ではあった方が良いと思うが、ご利益などを期待するのは自由とだけ。
 今、盛んに民主主義という言葉が使われるが、対義語は共産主義では無く、資本主義の対義語が共産主義で、何方かと言えば経済用語と言える。
 其れで、Germanyのマルクスは資本主義の弊害として、貧富の差も挙げ、「資本論」「共産党宣言」等をしたためたが、人類に貧富差は付き物。
 其の他にも、「全体主義」「軍国主義」「無政府主義~Anarchy」「専制主義」「帝国主義」その他多数あるだろうが、意味合いが異なる事も。
 最初の頃エロ写真の類を撮っていた、アラーキーなんてのもあった様だ(笑)彫刻では男性の全身を取りあげるが、絵画では女性の表現は細かくは無いし、アングルを変える事で表現しないようにしている。
 Parisの市営美術館に行った時、現代主義の画家が描いたそういうものがドーンと展示してあったので驚いたが、決して美しいものでは無い。
 隠してあるから、観音様とか言われたり、より関心が深まりやすいというものなのだろう。
 と、此処まで来て、次第に学生時代に戻っていく事にしよう。不思議な確率に出くわした事があった。
 日蓮宗の総本山である池上本門寺に洋二の祖母の墓があった当時の事。
 母方の伯父は、墓などという事に関心が薄く、面倒だからと鎌倉の家の墓に祖母と祖父の遺骨を居候させていた時代があった。
 親族からは早くN家の墓をつくれと言われていた当時。滅多に墓参りなどしない伯父の一家と墓の前で偶然顔を合わせた事があった。
 洋二は当時、友人の原付を借りっぱなしで、時々墓参りに行っていた。というのも、祖母が生前母によく言っていたのは、
「私が亡くなったら必ずお墓参りに来てね」
 という話を母から聞いていた洋二は、故三島由紀夫の家の前を通ったりしながら途中の花屋で花と線香を買い、水は墓場に墓守のおばさんがいたから、其処でバケツを借りた。
 本門寺は巨大な寺だから、墓の数も多いので目印は大きな木のすぐ下だった。プロレスの王者である力道山や若くして亡くなった名優市川雷蔵の墓も五重の塔もあり、池上駅から来ると大きな階段があるのだが、戦前は階段の両側に縦に一列になって座っている、ハンセン病患者(癩病~鼻がとれてしまうと言われた事もあり、先日載せた「松本清張原作の映画・砂の器のテーマとして取り上げられた」。)の姿が見られた。




 此処はおかしな事が起きる。京都の化野(あだし野)念仏寺などは、京都の人が夏に来ると良いと言うが。
 洋二の知人と話をしていた時に其の知人が「うちのお墓もあそこにあるよと言ったのに、そうなんだ・・」で済ませたのだが、或る時仕事の関係で二人で一緒に寄ったことがあった。
 あの広大な寺なのに、二つの墓がすぐ傍にあったのには驚いた。其の知人の家に呼ばれた事があったが、家には大きな仏壇があり知人が、「此れなんだか知っている?」と指差したものは、鶴のマークのようだった。
 創価学会・・知人の妻が信者なのか?妻の親の仏壇なのかはよく聞かなかった。
 創価学会は御存じの通り、静岡県富士宮市に大石寺という大きな寺があるが、元は日蓮正宗系列の新興宗教だったのが、或る事で正宗から破門を命じられた。
 片や日蓮宗は日蓮の広めた宗教で、確か、身延が発祥地だと記憶している。人類の信仰や宗教は・・洋二達の先祖が原始人類に神や仏というものを暗示した事から広まったと言われている。
 勿論、釈迦やキリストなどは実在の人類だが、本来の神や仏其のものでは無く悟りという点。
 其れで、創価学会が母体の公明党は、以前、政教分離の法から外れるとして違憲だと言われたが最高裁は逆の判断。
 未だに、この件を信者に聞かせるとむきになって、まだそんな事を言っていると、反論をする。
 洋二の進学校時代に、落ちこぼれで月謝を盗むという者がいて、教師もクラスでも誰の犯行かは分かっていたが、警察に届ける事はしなかった。
 その者が仲の良い者と二人で・・をした事を話していた。「相手が仏壇を拝んでは、また・・其の凄い事・・俺の肛門を舐めた後kissをするから参ったよ・・」洋二が眉をひそめたのが・・同じ会だった。
 昨今自民の安部君との癒着で問題になった「統一教会」~そもそもは岸信介の家が渋谷区南平台にあったが、その隣に引っ越してきて癒着を目論んだのが統一教会で、トランプの宗教などと同様、間違い無くカルト。(カルト(英: cult)に代わる中立的な用語として使用されるようになった「new religious movement」を、日本では新「興」宗教と呼ぶ。)
 確か安部君は岸の甥っ子にあたると思うが、未だに自民政権はこの問題から逃げている事が、何よりの金銭絡みの癒着である証拠となる。
 安部君が苦しまずに死ねたのは運が良かったが、洋二は約二年一か月前に予言をし、更に亡くなるニ~三日前明らかに死相が窺えたのがTV画面だったのは奇異な事。(死相は消える事もあるが、此の国も含め世界中。)
 山上容疑者取り調べについては、弁護団からコメントが。
 安部派?自民は殆どで他党にも金の繋がりがあったというのは、議員という職業の宿命と言え、最近放送法の問題でクローズアップされたが。
 実は、データ収集が趣味というUSAの機密文書には、同士国・実に黄色人種についての種々のdataが多く見られるが、その中の記録に。
 そもそも放送法というもの自体が、いい加減につくられたものと言える事は間違いが無い。公共放送、UKのBBCは国営放送、どちらが?
 また、有名なものには、アレフ・エホバ等も挙げられる。
 



 さて、物語を続けよう。
 洋二が墓参りに行っていたのは僅かに10分も無いくらいだった。墓に落ちていた枯れ葉などを簡単に掃ってから、バケツを返しに行こうとした。
 不意に人影が現れたので・・声を掛けるのは双方ほぼ同じ様だった。伯父が妻と幼いいとこを連れて立っていた。
 四人に笑顔が浮かび会話を交わした。静岡市から車で来ていたので環状七号線迄一緒に走り、其処で手を振った。
 其の後、洋二はアパートに帰る途中考えていた。
「双方が墓で出会う確率は天文学的な・・確率」
 数一で確率というものがあるが、単純に計算すると・・。
「毎年来るのではない伯父の一家が、仮に一年に一度としても、365分の1となる。此れに何月何日を加味すると、12分の1×30分の1となる。更に、何時何分と指定すれば、昼間10分滞在したとしても、12分の1×60分の10となる。此れを計算すれば、9.460.800分の1となる。此れだけではなく、東名高速の混み具合・双方の出発した時分・双方の速度・決意をした理由や時期・等を加味すれば案外計算が難しくなる。偶然とはいえ・・『・・私が亡くなったら必ずお墓参りに来てね・・』」
 霊というものは存在しないが、魂は、思う人の心の中に産まれる。
 其の後、伯母が亡くなり、十数年後に伯父も亡くなった。いとこが大きくなりUSAのアイダホに行ったようだ。
 十年程前に不意にいとこから連絡があり、日本平のホテルまで車で連れて行った事があったが、連れていた子供は白人だし、顔も似ていない。
 洋二の母がまだ存命中だったので同乗し、忙しいようで羽田まで帰るというので、最後にカフェで話をした。
 伯父が亡くなった時、少しボケて来ていた母は其の傍にいたような事を言っており。
「何かハッとして見たら・・アッて言って倒れた・・」
「心臓麻痺だったのかな?」
 洋二の言葉にいとこは。
「・・違うよ・・」
 死因については関心は無かったから、其れで・・。
 不意にいとこが。
「・・あの時どうしたんだっけ?」
 無理もなく、まだ幼かったから記憶が薄れているのだろう・・が、洋二はハッキリとした記憶がある。
 其れが、いとこを見た最後となり、USAにいる事は間違いは無い・・洋二には死相が浮かばない。
 しかし、USAで案外苦労していそうな気がするのは・・あの白人の子供に知性が窺えなかった事と、いとこの事を慕っていなかった。
 もう会う事は二度とないだろう。
 Parisの地下鉄で嬉しがって寄って来た奥さんの「懐かしい・・」と叫んだ時の笑顔と比較をしてしまう。
 其の奥さんも・・現在のフランスは大きなデモが起きており・・年金で大揉めしているから・・大丈夫かな?と思う。
 此の国は・・何れ、最悪の時代を迎え、年金資源無し・若者の年金どころか、今の支給でさえ減らさざるを得ないようだが、洋二が気にはしていないのは・・先が読めているから・・。
 軍事費増だけでなく、全てが悪い方向に転がり始めたが、国民はそうは感じないのも憐れと言える。
 消費税増など言っているが、当初の高所得者から税額up・法人税増額・・実はこの二つだけをとっても・・阿部君がやったように、法人税を二度減税し、消費税を10%に上げと、要は自民党が最も苦手な、「金があるところからとれば支持が下がる」・・ばかり気にし過ぎで、実際はやれば出来る。公明は金魚の糞。維新は日和見主義で、おそらくコロコロ施作を変えるだろう。
 昔の社会党や民社党の様な組織票が見込めない現在。国民に活路~生き抜いて行ける道が、完全に閉ざされた、と言って全く間違いは無い。
 其れが何より証拠には、国民の世代が交代した結果、右も左も分からなくなった故で、少子化等ばかりは先の事で、今のうちに大不況の準備をしておかなければならず「現状維持~政治学専門用語で「 status quo 」」は最低限の局面で必須。
「dimension」とは、宇宙空間でならまだしも・・その辺りから・・完全に言葉使いでさえ・・ピントがずれてしまっている・・。 
 伯父が本門寺から静岡市の霊園に骨を移した際、洋二の伯母と大蔵省を退職した夫と共に、洋二の祖父と祖母の骨壺を持って来たというのだが、実際には骨壺も数十年も経てば蓋の裏側に記載してあった名前などは消え、本門寺の墓の構造は極めて単純で、手前の水受けの石を傾ければ中が見えるが、隙間から雨などで泥が大量に入っており、尚更、誰のものなのかは全く分からない。
 此の時、伯父たちが言っていたのは、
「・・ひょっとしたら・・しめちよさんの骨かも知れないが・・まあ仕方ないな・・」
 此の、このしめちよというのは洋二の祖父の兄弟にあたり、戦前の東京は麻布富士見町(今でいう港区白金辺り)に、市電の二駅を塀で繋ぐ、表門駅・裏門駅の大きさの屋敷があり、大御殿と呼ばれていた。
 株の名人で大儲けをし、N銀行を起こすと言っていた。大東亜戦争の影響で株が暴落し、更に空襲で焼け野原となった。
 大御殿の写真は十年前までファイルしていたが、洋二が引越しの際に全ての写真を破棄した。
 洋二の伯母は、しめちよさんの血統だから私も・・と言っていたが、母とほぼ同じくして90歳くらいで消息が途絶えた。
 では、洋二はと言えば・・先が見えるから結果が・・興味も無いし・・銀行も危ないからと、貯金をほぼ全額下ろし、現金で所持しているから安全・・と、株には手を出さない事。
「・・お婆ちゃんが・・来てねと言ったからね・・」
 祖母の子供は洋二の母が長女で伯母が次女、伯父は一番下で、祖母が最も可愛がっていたと、よく母が話をしていた。
 その言葉からすると、一番祖母の事を面倒見ていたのは母だったのに、伯父の名をよく口に出してばかりいた。
 祖母は叔父の事が気にかかっていたが、伯父が祖母と逢うことは殆ど無く、洋二が小学校三年の時、腸閉塞で64歳で亡くなった。
 同じ年に最初に飼っていたごろうという名の犬も亡くなった。此の犬の名は、当時14インチの白黒のTVで放映されていたNHKの連続ドラマ「バス通り裏~バス通り裏(バスどおりうら)は、1958年4月7日-1963年3月30日までの間、NHK総合テレビジョンで生放送された帯ドラマ番組である。当初は白黒放送、後にカラー化された。NHK初の本格的な「連続ドラマ」。(月~金)午後7時のニュースに続く15分番組。1960年度より(月~土)放送。高校の国語教師と隣の美容院の一家を舞台に、市井の人々の何気ない日常生活を描くホームドラマ。当時、10代だった十朱幸代と岩下志麻(彼女がデビューした作品で、東京は銀座の生まれだと思うが、ちゃきちゃきの江戸っ子で、親族にも業界人が多く、洋二の父は彼女を見て、「ああ、この子は売れっ子になるよ」と言ったが、其の通りの大女優になった。)が出演して人気に。大ヒットし、5年間に全1395回を放送。1961年には菊池寛賞を受賞した」に登場する準主役であった佐藤英夫~東京大学在学中より劇団民藝や俳優座の養成所に通うほど、演劇に興味を持つ。大学卒業後、東映東京撮影所に助監督として入社するも、1955年に退社し、俳優として舞台に立つ。58年、NHKの生放送ドラマ『バス通り裏』に出演し、及川五郎役で人気を博す。59年には杉村春子や小林千登勢が出演した『永い黒い雨』でも存在感を発揮。61年、『七人の刑事』にも出演しお茶の間での知名度を上げ、長く俳優として活躍した。
 此の役名から犬の名を付けた。
 当時の番組は見る価値があり、受信料に値したと言えそうだ。因みに大河ドラマを挙げてみる。
 花の生涯が第一作。洋二達が見て記憶に残っているのは、丁度、東京オリンピックの年だったが、1964年の第二作赤穂浪士。
 大佛次郎原作・主役大石内蔵助・長谷川一夫・音楽は芥川龍之介の子供だと思うが、芥川他寸志で、雲の甚十郎・宇野重吉の脇役も面白く、最後辺りの討ち入りの回の視聴率は、「大河史上最高の53%を記録した」。
 原作者が時代物の大物であった時代であり、役者も重厚な演技で、脚本家の作品以前までは人気があった。
 洋二の学友も、時代劇専門チャンネルか何かで最近見た様で、女優の美しさを褒めていたが、やはり、同じ世代の目は確かなようだ。
 新選組辺りで、ジャニーズが登場した辺りから、詰まらない番組になった。
 よくは知らないが、今の大河は?韓ドラなど興味が無い世代の評価は、本物の時代劇で、案外確かなようだ。
 オリンピックも二番煎じでは盛り上がらず、大阪万博も同様二番煎じで見る気はしない。
 増してや、G7は既にanachronism~時代錯誤。
 
 時間が無くなったので此処で終わりにする。
 また明日も出来たら・・学生時代の出来事・・で・・。

 



「真面目とはね、君、真剣勝負の意味だよ。夏目漱石」

「阿呆はいつも彼以外のものを阿呆であると信じている。芥川龍之介」

「人知におもいあがっている人類はいつかそのためむごい罰をこうむる事があるのではなかろうか。志賀直哉」




「by europe123 Atmosphere」

 https://youtu.be/ItfFsmBmeOE
 

学生時代から現代の終焉を眺めてみれば(続き)

其の筋書きでさえ・・思いつかず・・。

学生時代から現代の終焉を眺めてみれば(続き)

究極と・・思わば・・只々・・憐れの一言・・に尽きる・・。 あの良かった時代は・・一体・・何処に行ったのだろうか・・。 全てが・・輝いていた・・時代・・。 先が見えている・・そんな・・時代には・・ 只管・・終・・焉・・のsignが・・激しく・・点滅している・・のは・・如何に・・。

  • 小説
  • 短編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2023-04-12

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