endangered species 絶滅危惧種

endangered species 絶滅危惧種

青い惑星最後のあがき。


 志保と洋二。
 二人が学生時代に仲が良かった事と同じ部屋に住んでいない事はどうと言って関連は無い。
 青い惑星に誕生し人類の社会と共に成長してきたのには理由がある。
 郷里の創造球体は百五十億年も進化しているから宇宙空間では路地裏迄知っているようなもの。
 多重空間という言葉すらよく分からないが、兎に角広大な空間が幾重に、又毎秒拡がりつつある。
 人類の科学では其れなりに理論物理(宇宙物理)天文学などで空間に関する知識を持っているようだ。
 遥かに進んだ文明からすれば其れとは異なる知識を持っていたとしても当然であり、決して其の違いにつき指摘しようなどという考えは毛頭ない。
 相容れないものであるし、説明をしたところで全く意味は無い。
 其れは兎も角、此処に至り二人の観察はより正確さを必要とされるに至った。
 実はかなり以前から言われていた事は、過去にはそういう生命体もあった。
 空間全体での人類に関する評価が限界に来ている。
 要は、「絶滅危惧種」という人類が考え出した言葉がそっくり適用されると判断された。
 幸い絶滅種は全てに当て嵌まるまでは指定されていないが、ほぼ同等の未来が待っている事になる。
 元々約一億年程度は存続するという人類自身の希望はあったのだが、近人類が子孫を残し反映していく事が難しい状況を自ら導いた事になる。
 宇宙空間での全ての生命体に共通して言える事は、他の生命体を傷つける事は禁止されている。
 半面、絶滅をするに至っても干渉する事も出来ない。
 僅かに残った人類種と二人の内洋二が共に生活する事になった。
 残るくらいの素養があるのだから、種の中では退化を免れたものと言える。
 通常の基準では、年数を経る事によりより進化していくのが正常な生命体の姿だった。
 稀にこの様な事が発生し、全滅の場合には惑星は死の惑星となり果てる。
 今回は青い惑星自体は辛うじて天災等で消滅する事から回避できた。
 人類以外の犬や猫などの生命体には影響は及ばなかったが、そういう事は往々にしてあることで、必ずしも進化した生命体が生き残るとは限らない。
 青い惑星の歴史上は、同じ様な生命体の絶滅という状況は何回かあった。
 一例が恐竜の絶滅であり、その原因は隕石の衝突とされているようだが、多少異なる事情によるものかも知れない。
 通常は空間を移動する際に、惑星からの生命体反応をキャッチする。
 其れから、観察が始まるのだが、今回絶滅の危惧を感知したのも、兼ねてから観察を続けて来たからと言える。
 大抵は退化が始まれば同じ様な結果に落ち着く。
 当然ながらそうなってしまう前に、絶滅の可能性がある事までを知り得ないlevelの種に限られる。
 其の境目がどの程度とまでは区切れるわけでも無し、また、災害や生命体自身の行動がそう導くなど、幾つかのパターンはある。
 今回幸いに洋二と共に住む事になった女性は人類にしては相当のhigh-levelであったと言える。
 levelといってもいろいろな基準が生命体の社会でも存在していただろうが、案外、自身達が考える基準以上のlevel以上という事が要求されると言えた。
 彼女の名はもう意味をなさなくなった。名前で区別する必要が無くなったから。
 彼女が特別優れた知能レベルであったことは間違いが無い。
 其れが何処で識別できるのかと言えば、進んだ文明の生命体の考える事を或る程度理解できたから。
 理解できなければ今後の援助も出来なくなるが、残ったものが複数であればグループで助け合う事が可能だ。
 彼女の場合は一名だけ取り残された。だが、洋二の指示に従うという事を確認できたから、今後は行動を共にする事になる。
 もう一つ都合の良かった事は、彼女は感情的な行動が少なかった事。
 極端に言えば、人類が子孫を残す行為について彼女は興味が無かった。
 人類が生存していくのであれば子孫を残して行かなければならないが、最早その必要は無い。
 洋二と共に生きて来た志保は正確に言えば女性ではない。
 交信も頭脳同士で行うから人類の様な遅れた生命体とは根本的には其処が異なる。
 既に退化し消滅した人類については今は何を言っても構わないだろう。
 というのも、人類の彼女にとり二人と行動を共にする限りは文明のルールや風習をある程度は理解して貰わなければならない。
 彼女とはいろいろな会話を通じ、おいおい理解して貰えば良い。




 人類がかなり思い違いをしている事を挙げてみた。
 退化した原因と思われる項目を幾つか説明する事にした。
 此の国で言える事は、戦前は全体主義・軍国主義であった。
 戦後は民主主義であるが、戦争直後のベビーブームが齎したものは、競争社会だ。
 つまり、共産主義などもそうだが、住みづらく言論の自由などが無い点は不便であるが、或る意味鍛えられたというメリットも否めない。
 其れで、戦前は軍事力=技術力がかなりの勢いで伸びて行った。
 結局は敗戦したのだが、其れはデメリット。では、国としての勢いや方針を決めやすいという点だけを考えれば、共産主義や全体主義の方が彼是横道に逸れてしまう事が無く、物事が進展しやすいと言える。
 勿論欠点はある。
 ところが、USAの様な自由主義というのは、ここにきて悪い面がはっきりし過ぎて来た。
 自由とは、「規律」が伴って初めて自由の良いところが生きて来るという事で、USAはまあ、お国柄・民族的には自由主義が相応だろうが、長い間USAを見てきた結果、口先ばかり・・つまりpropagandaばかりで、行動が伴わなくなってきたという傾向が強くなってきている。
 銃乱射事件が何時まで経っても日常茶飯事・洋二が中学生の時に味わったのはUSAの中学生と文通をしていたのだが、黒人差別が凄すぎ、子供同士の交流にまで害をもたらした事。
 レイプに象徴されるような、一見、女性の存在は向上しているが、そうでない面も多々見られる。
 此れの影響で、此の国も以前は其れ程では無かった性犯罪が多発しており、職種を選ばず議員・公務員・警察官を問わずセクハラや禁じられている副業に風俗に従事・トイレから電車内に都庁に至るまで、猥褻行為が氾濫している。
 戦後暫くは戦前の教育を受けた人類が中心になり、或る意味能力を目一杯発揮できた。
 戦前・戦中・戦後を通じ国民は休みも無く、学生は一生懸命勉強をし道徳面も良かった。
 戦争直後で洋二が宜しくないと感じた事は、朝鮮人に対するいじめは想像を絶するもの。
 アイヌに対する差別も同様。朝鮮人は極一部の裕福な層やプロ野球の選手になれたような人種を除けば、皮を扱う業種の自営業者等が多く、朝鮮の在日組織と韓国の在日組織が存在したが双方の仲は悪かった。
 世代が変わり此の国がお粗末な社会になった。
 二つの社会の差や主に短所になるのだが、幾つも挙げられる。
 教育面では教員の立場が守られ教員によっての差による生徒の印象は様々としても、少なくとも、今の様ないじめは無く・児童の自殺は現在ピークに達している。
 モンスターペアレントの出現で、父兄の力が強くなり教員の方が精神に異常をきたしたりする事が多くなり、中には教員の体罰も指摘されたり、果ては教員になりたくないという社会。
 両者で比較した学力は明らかに、以前の方が優れており、其れの延長線上での社会での仕事ぶりにも明らかな差が見える。
 物的な恩恵は現在の方があったにしても、物不足の劣った環境の中でも如何にして工夫をしながら業績を上げるかの猛烈サラリーマンが活躍した。
 要はAmericanizedされた結果、此の国の民族にはマイナスの影響が発生してしまった事になる。
 休みや給与は欧米並みに増やし過ぎで、楽が出来るのは良いのだが反面、勤勉実直であった面が欠如してしまった。
 やはり、其々の国にあった教育なり、労働環境があって然るべき。
 此れは児童・親という面だけでなく、今の社会の頂点から下に至るまで、能力不足・緊張感の欠如・厳しさのようなものが見られなく、結果、60代以下の社会は正に白痴化してしまったという事が言える。
 H3が飛ばせないのもそんなところに原因があるに過ぎず、洋二から言わせれば、何回失敗したら気が済むのか?自分達を何時の間にか甘やかし過ぎている事に気が付かない社会という事。
 其れは夫婦間にも影響が現れている事だろう。昔は女性の立場から言わせれば、男尊女卑と言えたのかも知れず、夫の立場が強かったが、戦後はある程度改善されてき、今度は逆にタガが緩み過ぎてしまった。
 政治屋と言われる議員の質の悪さに加え、安部辺りから増々社会的に見て、総合的に汚職や誤魔化し、法人税を下げ消費税を上げる。
 今回の高市の件でも安部が諸悪の源と言えそうだ。
 確かに昔の自民では遥かに規模の大きな汚職なども行われてきた。
 其れに見合うだけの金銭絡みであり、学歴自体を見ても、角栄を除けば安部などは成蹊大の恩師にも理論的でないと指摘された。
 ところが、逆に安部の国葬を行い、未だに訳の分からない安部信者が横行をしている。
 彼が殺害されたのは、殺人は勿論論外だが、或る意味自業自得・・身から出た錆と言えよう。其れを未だにアベノミクスの様な偶然性を伴ったMagicを評価する者が後を絶たない。
 今は三権分立も守られておらず、行政・立法は完全に癒着。此れに最高裁の判事までが判決に加担している場面も見られる。司法の劣化。
 此処まで来たが、europeよりまだ悪質なUSAのpropagandaには余りあるものが。
 偉そうな事をpropagandaで言うのではなく、宣戦布告同様の事をしておきながら戦わない。
 核戦力に自信が無い事の現われ。大統領選の二党の罵り合いのみっともなさは・・まるで小学生のlevel。
 ガタガタ抜かすんでは無く、実力行使を知ろと言いたくなる。
 最早、世界は西側・東側の差は無くなり、実力の争いとなっている。
 経済面での破局を迎えているだけに、何かと言えば「制裁」。
 世界の技術力が向上するのであれば、東西を問わず切磋琢磨に徹するべきところ、実力が無いからと「制裁」を口にしては、出し惜しみをしてばかり。
 北が怖いから日韓合同演習?合同演習など無駄・・余計に北を刺激するだけで何も世界の役には立たない。
 一体、何が自由主義だ?
 バイデン・ブリンケン・Lastname「B」二人に二年間死相が窺えるという事は、どういう事?
 其れにコバンザメの此の国の政府?
 国民に媚を売るばら撒きに・・やらなくとも何とも無いカードの一元化?暇人しかないな。
 増税をしなければ追い付かないだろう。今の世代の50歳以下の年金は絶対に出なくなるし、世代や更にその子供の時代の社会は悲惨になる一方。尤も、存在していればの話で、おそらく・・予言通りなら。
 原子力船舶は、特攻から得たpoint攻撃の元では、正に原子炉狙いをされる事に繋がる。
 今時・・原子力・原子炉は流行らない・・50年前の遺物と言える。


 など言っている間に時間が無くなった。毎日此れだな。


「真面目とはね、君、真剣勝負の意味だよ。夏目漱石」

「他人を弁護するよりも自己を弁護するのは困難である。疑うものは弁護士を見よ。芥川龍之介」

「金は食っていけさえすればいい程度にとり、喜びを自分の仕事の中に求めるようにすべきだ。志賀直哉」


「by europe123 test5」

 https://youtu.be/4ksrHwExE84
 

 

endangered species 絶滅危惧種

人類は・・決して長くない。

endangered species 絶滅危惧種

宇宙の法則というものは・・ある・・。

  • 小説
  • 短編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2023-03-15

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