不能の詩情

焦げた皮膚を撫ぜ
(めし)いた眼球を磨き
不能の詩情(ポエジー)で犯せ

凡ゆる思想はすべからく下らぬ
という思想を声高に宣いながら
おまえは終日自涜に耽っている
おまえは連日自涜に耽っている

頭が、
鉛のように重いよ。俺が最後に
抱いた幻想よりも重いよ。
殺せよ。

過去も呆れる軽薄さを以て
愛していたもの凡てを穢せ
愛することは穢すことだ、
という終点に至りつくまで。

不能の詩情

不能の詩情

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2023-02-27

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