昔と今

昔と今

昔と今


 かなり遡るが、子供の頃の生活や遊び。
 生活では、冷蔵庫は叔父さんがリアカー自転車で売りに来る氷を鋸で切って貰い、冷蔵庫の一番上のスペースに入れるだけ。
 風呂を焚くのは慣れないと結構難しい。釜に薪を入れておき、その上に新聞紙を突っ込み、着火。
 ところが、新聞紙だけ燃えてしまい薪に燃え移らない事が度々。
 裸電球のみで熱いからやけどと火事に注意した。団扇から次第に扇風機が普及してきた。
 学校でもTVや家庭でも戦争の話が良く出た。今の世代に欠けているものは、其処に関係があるような気がする。
 教員は優遇され父は優秀だったが、中には、私の小学校でクラスには私ともう一人が教員の息子。
 その彼は、学力テストと言うものが全国にあったが、此の時だけ100点を取る。
 しかも、気が小さくおどおどしているが突然威張ったりする。
 噂では、親が前以て解答を子供に教えていると。父に其の話をしたら、笑いながら、
「・・ああ、親もそういう親だよ」。
 結局、そいつは付属中学に進学できず、市立中学に。
 教員の家に盆暮れにカルピスや缶詰などを持ってくる家庭が多く、中には父が連れて行ってくれた材木屋で珍しいものを見せてくれたりして愛想が良かった。
 いい加減な教員もいたから、どっこいどっこいだが、私が大学生くらいの時には、教員を目の敵にする会社社長の友人の父などがいた。
 そういう流れが、何れモンスターペアレントに繋がったのだろう。
 私は専ら「先生の子」と呼ばれていたが、父は、「先生と呼ばれる程馬鹿で無し」が口癖だった。
 真空管のラジオだった時代に、幼稚園の頃真っ先に家に白黒TVが入る。
 近所では夕方に相撲を見る人が集まり、駄菓子屋の前に長椅子が幾つも置かれ、其処で大勢の人が楽しんでいたが、ほぼ、何処の家にもTVはまだなかった。
 TVは静岡大学の工学部で開発されたと聞いていた。
 母は多分美人だったと思うが私には母親としか思えなかった。近所の人や教え子、亡くなる前の91歳でも隣のベッドに寝ているおばあさんの息子が、綺麗じゃない、と言った時には驚いた。
 大学生の時の後に会計士になった友人が家に来ると、母の事が気になった様だった。
 本を読むのが好きで、小学から高校まで、学校の図書室には毎日のように通った。
 面白かった児童書で今はTitleが分からない本も幾つかある。
 勉強は嫌いだったが困った事は無い。唯一、高校入試でトップにいた時、病になり医師も先生も親も誰もそんな病気はまだ分からなかったから閉口した。
 試験中にトイレを催すから答案用紙どころでは無かった。
 それで時間が無くなり残念ながらトップでは入れなかった。
 キノホルムと言う今では存在しない有害物質が入った整腸剤か何かを服用し何とか大学入試迄同じ様に苦しみながら耐えた。
 この薬は、未だに開発されてはいない。戦後70年経っても謎の病では無く、人類の医学や薬学・科学は70%仮説だとよく行く医者も言っている。
 私に言わせれば人類のメカ・構造がお粗末すぎる。何時までも人類を演じているのも考えものだ。


 今度は遊びの話。
 雨降りの時などは近所の誰かの家に集まった。
 めんこ・将棋・軍隊将棋・トランプ・独楽(こま)・その他ボードゲームは後から出て来た。
 外では、鬼ごっこ・缶蹴り・旗ふみ・軍隊ごっこ・ちゃんばら・西部劇・墓場の線香でいたずら・様々な球技・私はソフトボールのピッチャーを学校の体育の授業でやった時、誰一人かすりもしない程速球だったので、友人達はあの投げ方は反則だと言うが、教師はじっと見ていて何も言わない。其れで、詰まらなくなりピッチャーはやらない事にした。
 差別はあり朝鮮人は嫌われた。今と違うのは不登校や自殺などあり得なかった。
 近所の子で身体が大きいのに何時もいじめられていた卵やの正美ちゃんという子がいたが、遂にある時泣きながら逆襲に出た。
 体が大きいからいじめっ子は驚き、其れからいじめをしなくなった。
 私も不名誉な渾名をつけられたり高校の時には有名な悪がおり、三階の窓から鞄を落とし私が取りに行くのを見計らって違うものを落とすの連続。
 何十回も同じ事をやっていて詰まらなくなったのはそいつの方だった。
 そいつは、鞄の中に入れていた月謝を盗んだりしたが教員は何も言わなかった。
 あらゆる事が競争社会であるベビーブームの時代にはそんな事一々気にしてはいられない。
 人と争うのではない。自分との戦いだから。

  
 話はそれたが現代に欠けている事は幾らもある。自分達で工夫し或いは駆け回って遊ばず、与えられた電子ゲーム依存・本を読まない・長文が苦手・不思議な事を自分で解決しようとしなく謂われるままでは、何も得るものは無い。
 戦争というものがどういうものかを知らないのは大きい。
 USAその他の国が応援をしている事と戦争の鉄則は異なる事も分からないと思う。
 単なる戦争と世界大戦は違うが、基本は同じで「資源」「食料」に事欠かない大国には勝てない。
 其れに戦争の起きる原因が何かが今は単純すぎる。兵器はほぼ関係無く核兵器を持っている国が負けることはあり得ない。
 逆に言えば平和というものの利用の仕方が分からないまま、だらだらと平和が続いてきたが、既に終わりを遂げようとしている。
 誠に勿体ない話で大人の顔をした子供の世界になってしまっている。
 此れが、65歳以下くらいまでに共通しているから、世界や此の国の政権や議員などあらゆる者のレベルが低い。
 科学も医学も50年以前は、まさか、このlevelまでにしか進んでいないとは夢にも思わなかった。
 しかも、権利の上に眠るもの此れを保護せずで、政権交代も無い。
 私はどうすれば世界が良くなるかは分かるが言う気も起きない。
 まあ、ご愁傷様と。 


 あ?目下の一番の問題は、最近無くし物や落し物が多い事。
 其れが大事な目薬だったり6万円入りの財布を落としたり、今日は昨晩洗った臭くなっていたジーンズが乾かないから、古い薄いジーンズを履いて来て、今、お尻を触ったら財布を入れてあるポケットが破けているが、今晩迄もって貰わないと・・。



「古い道徳を破壊することは、新しい道徳を建立する時にだけ許されるです。夏目漱石」

「阿呆はいつも彼以外のものを阿呆であると信じている。芥川竜之介」

「幸福は弱く不幸は強い。志賀直哉」


「by europe123」
 https://youtu.be/WOd05LXYI2g

昔と今

昔とは・・?

昔と今

人類の退化が現実のものとなっている。 知能指数は気にする必要は無いが・・105とは・・昔のこの国の平均は110以上あったと思うが。 あくまでも、傍観者である我々は、只管憐れ、と、感ずるばかり。 春に災害・約二年後に不動産価額の下落・世界不況は世界各国が気が付かないうちに十年続くだろうが、其れでも気付かないのかも知れない。大国が三国。 其のうち、USAという誠に愚かなたった一国の交渉力の無さのお陰で世界中が足元をすくわれている。其の一国も内部が分裂するのもそう先では無い事を自ら知る由も無く、只管憐れ。弁護士は肩書だけの無能な輩にも死相が窺えるが、first・middle・Last・・そう其のLastnameに「B」の字が含まれており・・更に「B」が先頭に位置すれば・・誰かは・・自ずと知れる。

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2023-01-28

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