聖夜の子守唄

 聖夜に暗みがうららかな若葉の緑色の葉群を翳らす、
 昇る深紅の陽炎が千切れ結われて揉みくちゃにされ、
 無数に散り散りに悩乱する白いわたしの死顔が浮ぶ、
 Christmaseveの三位色(さんみしき)に淋しき頬を夢の亦夢と埋め、

  *

 糸切れ安息の籠りに墜落するわたしの寝台の傍らで、
 吊られた一つの死んだ私が子守さながら揺れている。

聖夜の子守唄

聖夜の子守唄

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • ホラー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2022-12-23

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