わたしだけのやさしい生きもの
テレビのなかのだれかに、いらだちをおぼえるときの、感覚はね。なんとなくだけれど、もうすこしだけ他者に、やさしさをあたえて、あたえられてのバランスを、等しくしていただきたい。
(じぶんかって)
わかってるんだけれど、そう思いながら、コンビニのチキンをたべている女子高生たちが、なんだか愛おしい生きものすぎて、泣きたくなって、だいぶ情緒不安定。
0時にまちあわせている。
怪獣と。
わたしたちの街は、ふつうで、となりの街は、崩壊している。そのとなりの街は、にんげんではなくて、しゃべるネコが支配しているけれど、街としては成り立っていて、おおきな川を越えたところにある、ちいさな教会は、いつも、さまざまな生命体であふれかえっている。きっと、たましいのよりどころなんだね。わたしがそう云ったとき、怪獣は、とくに興味もなさそうに、ああ、と答えていた。自動販売機で買った、あたたかいココアを飲みながら。
雪がふってきたから早く、きみに逢いたい。
わたしだけのやさしい生きもの