Mélodie de ruelle 邦題 路地裏のメロディー1

Mélodie de ruelle 邦題 路地裏のメロディー1

ドロンとヘップバーンの共演は映画では無いが、此処に感単にParislocationを・・。

アランドロンとオードリーヘップバーンのParisにて。

薄く苔が生えているような路地裏を走って来て塀によじ登る。すぐ後を男達が追って来るが、姿を見失うと逆戻りをして車に乗り先回りと決めたようだ。
 反対側の大通りに黒い車を止めてドアを蹴るように、バラバラっと散らばると物陰に隠れて路地から出てきたところを・・手にはサイレンサーを取り付けた拳銃が・・。
 窓を叩く音に気が付いたHepburnは一瞬びくっとして、「誰・・?誰なの・・」と、窓ガラスに白いハンカチが見えたと思うと男の顔が・・Silentムービーのように口元を大きく動かすと開けてくれと言っているようだ。
 ハンカチが白旗のように見えたから、彼女は窓際に近付くと窓を途中まで開ける。その続きは男が勢いよく開け放つと、窓から部屋によじ登るように入ってくる。
 後ろ手で窓を降ろした男はすくみながら両手を拡げ首を傾げる。歪めた口からフランス語が飛び出した。
「いや・・取り込み中失礼・・僕は Delon、君の敵では無いから安心して」と、サングラスを片手で外した男は彼女に笑って見せる。
 先程まで息を弾ませていたドロンが、改まってヘプバーンの手を取るとヘーゼルの瞳を見つめてから片膝をつくようにして軽く唇をあてる。
 ヘプバーンはパリのピカソ美術館の近くに家があり、Holland語もフランス語も話せる。勿論英語も。
 自分より8センチほど身長が高く若々しいドロンの容貌に好感を感じながら、彼女も笑顔を見せる。
「・・ちょっと大きなネズミに追われちゃってね・・其れで・・」
 ヘプバーンは彼の口を封じるように、「今、丁度焼きあがったパイでも如何・・」と、ドロンが、「そりゃ最高だ・・君が作ったんなら、遠慮なく・・」。
 臙脂のクロスの丸いテーブルにのったパイをヘプバーンが小皿にとって渡すと、彼は一口食べてから、「ほら、やはり、美味しい、君の味がするようだ・・」と、彼女は澄まし顔で、「なかなか、お上手ね・・ハンサムだし・・」。
 彼は小皿まで食べてしまいそうな勢いで、パイをたいらげると、「君こそ・・美しい・・シネマに出てきそうな・・」。
 彼女も自分の小皿にのっているパイに口をつけてから、「うん、まあまあうまく出来たよう・・キネマでなくてシネマ、フランス人?」ドロンが、「まあ、そんなところ・・君は?」。
「私は・・風来坊よ・・でもキネマのGermanyとは縁がないけれど・・。ところで、貴方も役者なんじゃない・・?マスクからして・・」
「うん?有難う・・まあ、そんなところ・・かな?」
「そんなところ・・か・・って?」
「ああ、その内ね、面倒な事が済めばだけれど・・」
 二人はテーブルを挟んで互いの自己紹介を簡単に。
 ヘプバーンがナプキンを渡すと、ドロンは手と口を拭こうとしてから、ポケットから先程のハンカチを出して、「此れでいいよ・・」と、彼女がしわくちゃのハンカチを見て手を出しながら、「其れ、私が洗っとくわ。大分、使い古した様ね・・」。
 素直にハンカチを渡したドロンが、「・・って、また来なきゃいけなくなる・・んじゃない・・?」。
 彼女は斜に構えると、「そういう事になったら・・お嫌?貴方が子供のように此れを降っていたから・・こうなったんじゃない?」。
 ドロンが相好を崩しながら、「そう・・だね。其れが本音だったから・・縁結びって訳?・・僕は嬉しいけれど・・」。
 其の自分の言葉で思い出した様に、ドロンが、部屋の中を見廻して、入り口と窓に視線を合わせてからすぐに彼女の顔を見る。
「こうしていられる時間がもう少し続くといいけれど・・ちょっと御免」
 ドロンは、ドアの覗き穴から外を見てから、何か気が済んだ様に彼女に、「此処、いいところだけれど・・大きなネズミなんか出ないかい?」。
「・・ええ、私は見掛けないけれど・・心配なら・・どうする?」
「此処から一番近い駅は何処?」
「・・うん、サンポールかサンーセバスチャン・フロワサール・・かだけれど・・?貴方、何処から来たの・・?」
「ほら、人間て夢中になっていると、意外と気が付かないじゃない、そういう事なんか・・」
「・・そういう事・・ね。其れで、どうするの?」
「8号線でオペラ座まで出てみようかな・・一本だし」
「取り敢えず・・?その先は?・・まあ、いいか・・私もお供してもいい?」
「・・勿論だけれど、ネズミが出るかもよ。まあ、オペラ座なら怪人だけれど・・」
「面白いわね。何となく分かって来そう。誰かさんを気にしているって事ね?女優さんかしら・・?」
「・・うん?君ほど美人じゃない、こんなものを持ったいかつい女優だから・・でも、君、この後の予定は?・・無ければいいんだけれど、一番・・」と指でピストルの形をつくり、首を傾げる。
「丁度、表に出たくなったところだったから、其れに、USA・・ハリウッドじゃ皆そんな感じよ?・・其の女優さんって見てみたいし・・」
 ヘプバーンが急いで片づけをしてからハンカチを洗濯機に入れると、準備はOKのウインクを・・。
 



 二人がオペラ駅に着いた頃は茜色の陽が辺りを斜めに染めている。
 ドロンがスマフォで予め連絡しておいたから、ばらばらな服装をした男女がオペラ座のすぐ近くのカフェテラスに座って待っていた。
 暫し、話をしてから、彼女を紹介したが、皆、既に彼女の事は有名だから見聞きしていたようだ。
 彼女が、「随分、様々な格好をした役者さん達ね。あれも、演技の為の変装か何か・・?」と、「役者といっても、君のような主役では無いし、変装をするのが趣味の様でね・・」
「何か、アクションものの映画でにでも出ていそうね?」
 ドロンは、彼女の目を見てから、「そんなところかな・・派手な立ち回りもあるからね・・偶には」と、彼女は、「そうみたいね・・で、ネズミっていうのはいつお目に掛かれるの・・?」。
 ドロンは並んで歩いているヘプバーンの瞳を覗き込むようにしながら、「そんなに先の事じゃないよ。君はいかない方がいいんじゃないかな。君に何かあったら、世界中のファンががっかりするだろうしね」
 彼女は自分も、私生活で生きるか死ぬかの経験があるから、意外と芯は強い方だと言った。
「じゃあ、此れからエッフェル迄行くんだけれど・・本当にいいのかな?まあ、僕が君の事は何としてでも守るつもりだけれどね」
 二人はAuber駅まで少し歩きA号線に乗り、凱旋門のあるcharles de Gaulle Etoile で6号線に乗り換えセーヌを渡った所にあるBir-Hakeim駅で降りた。
 先程の連中は車に分乗して行くからEiffelで落ち合う事になっている。
 地下鉄とは言っても地上駅になっている。其処からは、二人並んでセーヌ川沿いに歩く。
 辺りはすっかり暗くなっていて、道端にはおもちゃなどを拡げて売っている業者達の前を通り過ぎれば塔に出る。
 黄色く光輝いているEiffelが目の前に巨体を現わした。観覧客が列を作って渦を巻くように並んでいる。
 チケットを買ってから其の後に並ぼうとした時に、セーヌを航行していた高速艇から武装集団が飛び出して来た。
 その前に既に到着していた、連中と合流する間も無く、鈍いサイレンサーの連続発射音が聞こえた。
 辺りは、俄かに騒然とし、恐怖の声を上げ逃げ惑う人びとで入り乱れている。敵味方に別れて物陰から撃っては姿を潜める。Eiffelの明るい黄色い灯りが輝いているからまだましだが、其れでも闇の中に銃の閃光が鮮やかなくらいに数知れない残像を残す。
 彼女を安全な場所に移して、ドロンも連中から預かっていた拳銃を撃ちまくる。何方もプロ集団だから、決着がつかない。
 サイレンが聞こえると白塗りに青いランプを回転させた警察車両が次々に到着した。
 警官隊も加勢して、敵はセーヌの船に乗り込んで逃げようとする。敵の仕掛けた煙幕と、警官隊が発射する催涙銃が入り乱れて、辺りの状況が良く分からない。
 報道関係のカメラも駆け付けて来た。警官隊と、テロ組織の争いはFranceでは珍しい事では無い。
 至る所でテロが発生している。報道陣が暗がりの中に潜んでいたドロン・ヘプバーンの姿を見つけたから、余計に騒ぎは大きくなっていく。
 二人に交流があった事は今までは知られていなかった。カメラからマイクに至るまで、二人に集まる報道陣と、テロとの戦いを取材する報道陣が入り乱れて、大変な騒ぎとなっている。
 二大俳優の交流があった事は今は知られている。

Mélodie de ruelle 邦題 路地裏のメロディー1

天下の二枚目アランドロンと可愛かった女優オードリーヘップバーンのParis共演を小説で簡単に。ありそうでなかった二大俳優のParisコンビを実現してみる。
ドロンはギャング映画などにも登場する。若い頃は悪戯小僧のようだったが、普仏戦争で実際に戦場に出た経歴があり拳銃の扱いには慣れている。其の美男故にスカウトされ俳優になった。一方のヘップバーンは幼い頃母親と一緒にNazisGermanyから逃走していた時代もあった。従い欧州の言語は幾つか話せる。USAに移住しhollywood全盛期にスターとして活躍した。少女の頃チョコレートのコマーシャルでは実に美しい少女だと見せている。Parisでは偶に美人と行き交う事もあるが、道路工事のおじさんなどが「よう、美人さん、今晩一杯やらない?」など、jokeがキツイ。其れでも、白人は一見綺麗だと思うのはあまり当て嵌まらず此の国の着物が似合う女優の方が美しい。其れで業界人の国際結婚は先ず無いだろう。他に此の国で威張れるのはウォシュレットくらいで海外では先ずお目に掛れない。其処で、USAなども兵器はあっても案外不潔な民族だとも言える。europe では、建物が古い為トイレにコンセントを引くと漏電を起こすので先ず見る事は無く、Parisでも二か所のホテルのみ。(一泊12万と6万。)見かけは綺麗でも、毎晩風呂に入る事はあまり無く二日に一度、後は水瓶の水とシャワーを多用する。其れは兎も角、二人の共演があれば・・こんなだろうという事。やはり、Franceも美人は女優で、カトリーヌ・ドヌーヴはParis6区だったかな・・の生まれで、一般人に較べれば成程と分かる。

Mélodie de ruelle 邦題 路地裏のメロディー1

白人は優しいからと憧れる此の国の女性は多いだろうがそうでもない。エールフランスの従業員女性も其れ目当ての女性ばかりで名前もハーフだが、態度が悪く種付け牝馬のようなもの。白人女性は原則黄色人種には関心を持たないから、黒人とのCoupleは見られてもアジア人とのカップルは少なく、寧ろ、現地のこの国の奥さんが電車の中で私を見つけると、懐かしそうに近寄り話し掛けて来た。Franceはテロ・デモ・長期ストライキがあり、情報に気を付けなければならない。ではありえなかった共演を・・。

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2022-11-27

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