少女衣装と肉

 ニ十歳、武装様式(ファッションスタイル)は地雷系、いつや爆発いたします。…
 ──わが少女衣装、わが肉を久遠に少女として観念と縛る鎧にして、
 火の熱情を起爆剤と秘めた、まるで魂の華奢さを誇示したような、
 病めるガーリーの過激な装飾、揺れるリボンは澄む神経、わが情緒。

 倫理とは、装飾であってはなりません、半ば肉に食い入らねば、
 倫理的とはいえないのです。それは鱗でなくてはいけません。
 さればわたしの永遠の少女は わたしの倫理であるのだから、
 地雷で病みカワな少女衣装、澄む水晶へと硬化させ、切先と磨く。

 それの手続は瑕負うこと、その苦痛に同意すること、
 清楚な美少女の優美な貌なんてありません、清楚へ向い闘うひとの、
 険しい山並みのざらついた貌に、淋しく雪が降るだけです、

 わが少女衣装 ブラックとピンクの矛盾の色彩を上澄させ、
 裡に透明な水晶が硬化と沈み、さながら魔法少女の変身シーン、
 さればその切先を肌に刺す、血が噴毀れる、苦痛に躰捩らせる。…

少女衣装と肉

少女衣装と肉

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2022-10-06

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