頽廃生活
わたしのつかれやつれた顔が──
水中さながらの閉じる空気におびただしくも浮んでる、
泡沫のそれ 灰に霧がかり罅われて、
ふっと上向けば──銀の夜天へ吹き侍りました。
はや、幾日眠っていないであろうか──
鏡があるので そいつにわたしの病んだ顔を映せば、
引っこ抜かれたように逃げる猫 死んだ蜘蛛が転げてて、
それ鏡でなく──夜とわたしの境界線であった。
ぎい ふあ ふぃ どぅるるる …
嘗ての頽廃生活、地獄の底の蠱惑の音楽追懐される──
女神よ──わたしは、真剣に堕ちていましたか?
ぎい ふあ ふぃ どぅるるる …
わたしは其処で花視たのです、地獄に咲く花視たのです、
空はわたしの死顔でいっぱい──はや真白の花畑さながらです。
頽廃生活