悔恨と傲慢の歌

 悔恨──嗚、そンだけが僕を善に導くと?
 ──ンな甘ったれたこと、クッソ真面目に考えてたこともあったよう、
 罪悪の意識──おお、それだけが僕の良心を実証すると? ハッ!
 ──喫煙の罪自覚すりゃあ、自覚なき善人よりマシなんかね?

 嗚それ、ヤクザの論理です、女神よ、喫煙者は生粋のヤクザでありました、
 冷酷貴公子・ボオドレールは親分です。ポオは小悪党にすぎないのでした、
 何故ってひとりの女性を愛しちまった、ささやかで幽玄な小詩人です、
 ──悔恨し、肉抉り、血塗れの掌に自己陶酔、再縫合という不能の努力、

 ンな傍迷惑な不幸面どもの頑張りは、僕信ずるのだけれども屹度、
「より善き人間になるが為」で、それ偽善者の「善であるべき」にも似てて、
 僕 人間の美はね、先ず、「善への欲望」に見つけられると想うんだ。

 罪犯し、酒と煙草と精神薬に酩酊、カフェインはアッパードラッグ、
 罪は清算しちゃ不可ねえ。ズタ袋に、死と罪悪容れ、雪の衣装を負う僕です、
 美をみすえ、善くうごく所存、低く、賤しく、傲慢だけ所有()つ青津です。

悔恨と傲慢の歌

悔恨と傲慢の歌

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2022-09-18

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