リメンバー セプテンバー
めぐっていたのは、星の体内。循環は、ねむっているあいだにくりかえされ、なまあたたかい水につかっているような気分で、だれかが、あのこに、やさしさをわけあたえている光景が、ぶつぎりのフィルムに焼きつけられる。
宇宙には、きみがいて、きみがいない。
コーヒーに、花のかたちの砂糖をいれて、つえをふって、魔法をかけるみたいに、ティースプーンでゆっくりと、かきまぜる。とかして、まぜあわせて、ひとつのものにして、永遠に、ふたつにならないように。
はんぶん、ねぼけているときに、わたしをまもるみたいに、わたしを抱く、しろくまも、もう、いつのまにか、秋のしろくま。夏のなごりはなく、純然たる、秋のかれ。
九月。
リメンバー セプテンバー