定期検査はちゃんとおこなわれていたのに、あのひとのカプセルだけ動いていなかったのだと、管理者のひとりが言って、ほかのひとのカプセルは正常に動いていて、あのひとだけ永遠をてにいれて、わたしはだれを罵倒すればいいのかわからなくて、今夜も月はきれいで、高いところからみる街は、澱んだ空気が堆積しているようで。
 やるせなかった。



 八月の少女たち。
 夏を満喫しているみたいに、つめたい水と戯れている。

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2022-08-13

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