感傷主義共和国

隙間風が教えてくれた

「それ」は感じなくていいと

私は顎を上げて深呼吸をしてみた

思い出と罪が被さった埃が肺胞に侵入してきた

不要な二酸化炭素は後悔と共に誤嚥する

汚染された感傷は主義共和国は嗚咽している

泣いて喚く恍惚は美しいも可愛いも無い

虚空に手を伸ばしてはまたもや一粒の雨

壊れたビニール傘 誰を招き入れよう

雨女と笑える日々が普遍的ならば

感傷主義共和国

感傷主義共和国

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2022-08-03

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted