失楽園

過ぎ去った時は熟した果実となる。
それは幻影。
その虚しさは、あの頃はよかった、今はどうだ?と突き刺してくる。
満たされてる時と失った虚しさの落差は茨城の棘となり、絡み、傷つけ、逃さない。
何か禁忌を犯したわけでもないのにそれはやってくる。
それは先に進む強さを持たない者に訪れる。
弱者は次なる居場所を見つけられず過去に囚われて苦しみ死んでいくのだろう。
だけど、何かのせいにしてはならない。
全てを受け入れろ。
いくら弱かろうと獣になってはならない。
救いがなくても耐えろ。
ただ人として死ぬために。
緩やかな追放の身であろうとそれでも生き様としては十分だ。

失楽園

失楽園

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2022-06-13

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