砂瓶を一つ

あの娘を焼いたあとにもらった
星の砂を詰めた瓶をひとつ
ポケットに入れて出かけよう

一緒には行けなかった
砂浜を目指して

(星降る夜の帷には
(嫌なことばかり思い出す

きっと貴方無しでは生きていけないと
愛を誓ったことは間違いでした

私は貴方に繋げてもらった線路の続きを
別の人たちと共に歩いている
砂瓶を一つだけ 失くさないように

砂瓶を一つ

砂瓶を一つ

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2022-05-09

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