腐花

 枯れた薔薇のごとく佇み、ラフレシアの花を咲かせよう。この身は腐り果て、私は私ではない者のように息をしている。異なる星で毒を吸って吐く生物たちのように、わたしという病は他の人とは相入れない。同じ様に酸素を吸って吐く人たちの社会では、わたしは焦げ付き異臭を放つ。だから、ぜんぶ壊したい。私は私らしく咲いて散り、鮮血の華となろう。枯れた薔薇のように、綻びるまで。

腐花

腐花

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2022-05-09

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