自選短歌 2022年4月

乗り越えたつもりで足が上がらずに低い段差で地味に転んだ

濡れた手を濡れたタオルで拭いたあと少しのあいだぶらぶら踊る

口をあけ(わたしの中の空洞もわたしであった)胃薬を飲む

はずしたら見やすいように置いておく置き時計でもある腕時計

長いこと思いださずにいたせいであるはずだった森はもうない

自選短歌 2022年4月

自選短歌 2022年4月

2022年4月に「うたの日」で発表した短歌からの自選5首です。

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2022-05-01

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