自選短歌 2022年2月

言葉とは小さな窓で覗いたら誰もそこにはいなかったりする

勉強をちゃんとしていたわたしです誰も覚えていないでしょうが

ナイフとか銃は嫌だと思うのに少しときめく時限爆弾

階段をのぼる途中の踊り場の春のスポットライトでターン

表情を殺してエレベーターに乗る彼女が彼の寝癖で笑う

二十年蕎麦の修業をした俺の彼女が箱でどん兵衛を買う

仲良しはめんどくさいな鍋のなか深く染まらずにいる白滝

自選短歌 2022年2月

自選短歌 2022年2月

2022年2月に「うたの日」で発表した短歌からの自選7首です。

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2022-03-04

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