閑かな時

音もなく 何も見えず

遥かに広がる 暗い世界

時は止まってるように感じる

でも時は音を立てず 進んでいる

心は無に還り 思考は静止している

それでも時は止まらず 進み続ける

五感の更新は 終わりがない

生きてる以上は 終わらない

静止の空間は圧迫したまま宇宙を演じる

閑かな時

無限の時

永い時

耳鳴りが止まない時

宇宙の漂流と酸素が切れるまでのタイムリミット

それは関係ない

身を委ねろ

消えていく意識の先

時空を超えた先

そこでも閑かな時

僅かな違い

日常

澄んだ空

鳥が笑う

人の声

豊かな大地

植物のフラダンス

虫の闘争

木漏れ日

風の囁き

川のせせらぎ

焦げたアスファルトの香り

通り過ぎる自動車のタイヤが道路を擦る音

本当の閑かに帰ってきた

嗚呼 色彩を失ってはいけないんだ

色彩の無い静謐と色彩の在る静謐

色彩を忘れたら死はそこに在る

まだここで横になろう

色彩を忘れないために

閑かな時

閑かな時

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2022-02-23

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