湿気の魔女。

湿気の魔女。

 深夜1時。
 妖しい光を放つ自動販売機の前に、濃紺色のコートを着た集団がいた。
 全員、フードを目元まで被っている。
 濃いカルピスを片手に、何やらひそひそと話している。
 彼女達は、「湿気の魔女」というカルト集団だ。
 だからと言って、魔法は使えない。魔女になりたい女達のごっこ遊びのようなものだろう。
 今は「湿気の魔女集会」と呼ばれる、定期的に開催される集会を行っている。サバトのようなものだろう。
 議題は、推しについて。好きな人から、2次元、ドラマのキャラクターまで、女達の話題は尽きない。
 暗い夜道、突然出会ったらぎょっとするだろうが、彼女達のやっていることは女子会と同じだ。
 7、8人の魔女達によって作られた円の中心に、濃紺色のコートを着た女の死体が転がっていること以外は。
 最後に、これはただの都市伝説だが、湿気の魔女集会を目にしたのがバレた者は、問答無用で殺されてしまうらしい。

湿気の魔女。

湿気の魔女。

  • 小説
  • 掌編
  • ホラー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2022-02-16

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