あなたへ

私は泣いている

あなたはそれを知らない

呆れたように斜め上に目をやって

音も無く下唇を歯でなぞる


家の目の前の道路を

救急車が走って行く


少し考えて

やっぱりやめる


明日も仕事だとあなたは言っていた

何もできない私は

常温のお茶を口にしてから

目を閉じる

あなたへ

あなたへ

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2022-01-20

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