蛆の庭

 亡くなった楽園を思い出して、拾えるものを拾っておけばいい。人生とは灰になる一瞬の欺瞞を繰り返す、壊れた砂漠の放浪記だ。ねじくれた輪に囚われて塞ぎ込むだけさ。僕は俯いたまま陽が差す方へ汚れていく。黒く、黒く。ありがとう、ごめんなさい。それすらも言わずに世を呪うことを許さないでほしい。

蛆の庭

蛆の庭

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-12-27

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