濡れ衣

 言葉は刃だと人は言う。
 そして人は当たり前のようにそれをあたかも考えて、気を付けて、配慮していると思ってる。
 そうやって無自覚に振るって、殺している。
 そうやって誰もが無自覚に殺してる。

 そして、言ってしまえば相手はまるで、被害者になって、そして知らずの内に僕は加害者になってしまうので。
 それが恐ろしいから我慢する他ないのだ。

 言葉の濡れ衣は重く、そして強く社会に根付いていて。

 いずれも主観でしかなく、客観的に見ようとはまずしない。
 だから自分は思いやりがあると宣う人間は、どれだけ無神経なのかを自覚しない。
 その言葉の重みを知る人間ではないから自覚しない。

 そうやって、みんな毎日殺している。
 無責任に人の心を殺してる。

 知らなかったから
 言ってくれないから
 心が弱すぎるから

 人は何かと理由を付けて否定する。

 何度言っても加害者と認めず
 そうやって加害者を己の内に作り上げ
 声高に僕を加害者に仕立て上げる

 理解しようとしない、遠回りすらも食わず嫌いに楽をする。

 そうやって今日も誰かを殺している。
 無神経な君は殺している。

 けれど見えて見ぬふりをして今日も平静が続いてる。

濡れ衣

濡れ衣

貴方の言葉で殺される

  • 韻文詩
  • 掌編
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-12-20

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