初めての夏

 あなたと出会ってからの季節は春夏秋冬のすべてが一度にやってきたかのような、目まぐるしく眩しい夏でした。いつも思い返すと黄金の煌めきに包まれていて、あなたが隣で笑っているのです。そこには悲しみも喜びもあり、苦しみも絶えず続いています。あなたがくれた胸の苦しみが世界の美しさを見せてくれるのです。ああ、こんなにも生きていることがただ嬉しくて、やけに切実で、叶わない願いを抱いて眠ることでさえ安らかな救いがあるなんて!

初めての夏

初めての夏

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-10-30

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