グレーブルー

グレーブルー

霞む空
快晴に漂うグレー
陽に強く照らされてるのに
霞む空
心の霧
牢獄のコンクリート
快晴をちらつかせるノイズ
ザーザーザー
ザーザーザー
上を向いて空を見ているのに
心はどうやら俯いている
きっと仕方のないことだと思ってはいるけど
納得がいってないことを抱え込んでるからだ
見えないものが見えてしまう
見えなくてもいいものが見えてしまう
心の警告なのかも知れない
空はこんなにも綺麗なはずなのに
グレーの霧が逃さない
空はこんなにも綺麗なはずなのに
美しいとは思えない
人間味を感じる
心が俯いてる人にしか見えない情景
陽射しが強く感じるほど
心は俯く
眩しいからではない
暑さが沁みるからだ
きっとこの空をさわやかに思える人はいるだろう
その人は幸せ者だ
このままでは何も楽しめないかも知れない
でも僕はこの情景を大切にしたい
苦しいけどみんなが避けてるものだ
さぞかしこの空は皆に避けられて寂しいだろう
だから僕は見てやるのさ
僕がここにいるよと
僕はこの空が好きだからね

グレーブルー

グレーブルー

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-09-19

Copyrighted
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