自選短歌 2021年8月

擬態して目立たぬように生きてきたわたしの顔に見覚えがない

この店に並んだビーチサンダルも海を目指して旅をしている

終わりって誰かが口にするまでは次の花火を待って見上げる

晩夏光耳をすませる人も減り街は日陰が削られてゆく

(接吻は日課のようにいたします小鳥といえど大人ですから)

悪そうな猫においでと誘われてサンダルだから無理と断る

自選短歌 2021年8月

自選短歌 2021年8月

2021年8月に「うたの日」で発表した短歌からの自選6首です。

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-09-05

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