傍らで
あざやかな色におぼれて、夜の果てにのぞいたのは、腐った星と、かなしみを吸いとった有機物と、うつくしさだけをもとめて品格をうしなった、いきものだった。
わたしは、安心安全な場所から見下ろしているはずの、神さま、という存在のことをイメージして、でも、実際のところはよくわからなくて、そもそも、この国には、どんなものにでも神さまは宿っているらしいので、もしかしたら、そこいらじゅうにある信号機にも、すっかり忘れ去られた電話ボックスにも、だれかの落としたハンカチにも、いるのかもしれないなぁと想うと、回路がすこしばかり、混雑するのだった。
朝の光が、そこにあった。
わたしはカフェオレをのみながら、もうあとわずかで指先に届きそうな朝を、他人事のようにみていた。
傍らで