neo nude

 雪みたいにはらはら散って、きみのからだ。失われた愛を、懐かしんでいるあいだに夏はおわって、パラレルワールドでみた、万物の終焉に花を添えた。(つまりは、白い、きみのからだ)
 すべてが生まれた日に、ぼくたちは帰還して、まちがいを正すという、じつに身勝手で、冒涜的な行為をくりかえして、数千年後の星の運命を狂わせて、大罪だと嘆いた、ネオとニア。燕に抱かれた夜、ぼくは、けれども、ゆくゆくはおわるこの世界への慈しみを忘れてはならぬと、燕と祈った。無神論者である、ぼくと燕が、神さまに、ぐちゃぐちゃに乱れて汚れたシーツの上で、祈った。三時間眠って、目覚めたとき、いつもは食べない朝食のために、パンを買いに行った。手を繋いで、二度と離れたくないと、少女めいた心持ちで、ぼくと燕は近所のパンやさんでパンを買って、燕の部屋に帰った。ネオとニアが、ときどき、ぼくのあたまのなかで、かなしそうに微笑ってた。燕のおおきな瞳のなかで、朝陽が滲んでた。

neo nude

書いているあいだ、黒夢の「Neo Nude」を聴いてたので。

neo nude

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-08-13

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted