売れ残り~誓約書有り~
欠損
僕は売れ残ったゴールデンハムスター
生後6ヶ月のオスである。
人間の年齢で言うと約28歳
なぜ、僕が売れ残っているのか?
それは僕の前足の指が2本欠損してるからである。
僕は生まれつき、前足の指が二本ない。
わけありのハムスターである。
そして、誓約書を書く必要がある。
僕は完璧なハムスターでないため、僕を飼うために誓約書にサインが必要だ。
もう、年齢も年齢なので、早く落ち着けるといいなと思っている。
そんな時だった、子供のにぎやかな笑い声がした。
笑顔
小さな女の子がハムスターを見つけた。
『お母さん!ハムちゃんがいるよ!』
女の子が母親を呼んだ
『あら、可愛いね!あ!でも、このハムちゃんは.....』
女の子が不思議そうな顔で母親を見た
『え?何?何?お母さん、どうしたの?』
女の子はお母さんに訪ねた
そして、お母さんは静かに答えた
『このハムちゃん。わけありなのよ。』
女の子は何もわからずに不思議そうに母親の顔を見てる
そして、母親が続けた。
『前足が2本ないんだって。そして、飼うためには誓約書って言って、お店としっかり世話する約束が必要なんだって。』
女の子は母親の顔を真剣に見て言った
『私、ハムちゃんのお世話したい!足がなくてもハムちゃんはハムちゃんだよ!』
母親は難しい顔をしながら、女の子を見た
ハムスターと女の子
『この子はこのお店にいるほうが幸せかもしれないね!』
お母さんは女の子を見ながら呟いた
女の子はお母さんの顔を見て言った。
『お母さん!!私、このハムちゃんを飼いたい!私、少し足がないのなんか気にしない!この子を幸せにしてあげたい!』
お母さんは難しい顔をして、女の子を見た
『気持ちはわかるけど、この子は長生きできないかもしれないよ。早くお別れになるかもしれないよ?』
女の子は笑いながら言った
『このハムちゃんを幸せにできるのは私だけ!この子を世話してあげたい!お母さん!お願い!』
お母さんは女の子の肩に手を置いて言った。
『わかったわ。しっかり世話してあげなさい!』
売れ残り~誓約書有り~