嫋やかな者たち

嫋やかな者たち

風と土と水と。

自然界には敵わない……


世の中に飽きると種を蒔く、
良い癖なのか悪いのか?

話し相手も欲しくない、
決して人間嫌いな訳でもない。

自然と語らう時間が欲しくて、
母なる大地と話す時。

人も色々居るように、
種にも色々あるんだよ。

季節も感じて一年過ごす、
色も匂いも感触も。

何かを感じ教えてくれる、
人の五感は素晴らしい。

世間はお互い様と言う、
謙虚の "ケ" の字も無い時代。

(たお)やかな者など居ない頃、
ひっそり土の者が言う。

見えない根はしゃんとして、
土の上では元気よく。

光と水と風求め、
じっと見守る優しい者。

雑草たちも場所選ばず、
次世代へ命を繋ぐ。

この世に光がある限り、
この者たちは絶えやしない。

しっかり者たちへの、
昔からの法則だろう。

人とは比べものにはならないくらい、
ゆっくり風と時期を待つ。

加速だの迅速だのと、
早ければ良い世間だから。

人間界に飽きる時、
自然と語らう時間になる。

人間よりよく喋る、
自然界は騒がしい……

嫋やかな者たち

人はどこへ進むのか?

嫋やかな者たち

土の匂いが恋しくなる頃。

  • 自由詩
  • 掌編
  • ファンタジー
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-07-03

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