自選短歌 2021年5月

思い出すこともなかった朝顔をかつて支えた緑の棒だ

ああそうだ字は美しい人だった離婚届に名前並べて

永遠に続く小数点以下を後ろに隠し整数のふり

幽霊はすでに定員いっぱいです空きが出るまで生きてください

カラスから見ればわたしはゴミよりも価値が無いのだ生きているから

もうひとつ影絵の国があることに気づけば僕らとても似ている

誘爆は広がるばかり一面に土から吹き上がるチューリップ

自選短歌 2021年5月

自選短歌 2021年5月

2021年5月に「うたの日」で発表した短歌からの自選7首です。

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-06-05

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