焼場

1000度近い炎を頭蓋骨にあてられると、頭蓋骨の割れ目から糞のように脳ミソが流れ出してくる。
そしてその炎は、流れ出た脳ミソを蒸発させる。
そこに関しちゃ無惨な光景かもしれないけれど、考えてみてください。
もしも死んだまんま土の中で、身体中を這い回る小さな虫たちに少しずつ食い荒らされ、ゆっくりと骸骨になって行く様子と、イッキに灰になるのと?
どっちが綺麗でしょうか?好みの問題でしょうかね?宗教の問題?
ただしこの炎は、およそ100リットルの灯油が必要になります。
脱炭素の時代に炭素を出すのが、人間の遺体だったなんて。
これからのエネルギーをどうしたら良いのか?
考えなくちゃならない。
水素エネルギーなんてどうでしょうかね?
クリーンなエネルギーで人間の遺体を骨にして、循環させるなんてのは、考えるのは私じゃない。
私はただ目の前の遺体を焼いて骨にするだけ。

焼場

焼場

  • 小説
  • 掌編
  • ファンタジー
  • サスペンス
  • ホラー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-04-11

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