弾丸トラベル

弾丸トラベルって言う割に弾丸トラベルしてない話です

ハトのおヨメさんの様に競馬で三連複の取得を成したので、ハトのおヨメさんと同様に弾丸トラベルとしゃれこむことにした。
「どこ行くか?」
まだ午前中で暖かかったので、もうそのままもう行くつもりだった。こういう時いったん家に帰りたいというのが私なのだけども、私という生き物なんだけども、
「いったん落ち着きたい」
って家帰って座ってコーヒーなんか飲んで落ち着いてしまうと、
「いや、別に旅行とか興味ないしな」
ってなるのが私。
「弾丸トラベルとか、私みたいなもんが?」
「調子乗ってるのかな?」
「朴訥と過ごせ。調子乗んな。ぶっ殺すぞ。私ごときが。弾丸トラベルとか」
「身分!」
そうなるのが私。

だから帰るのは憚れた。換金した金を裸でポケットに入れて浦和競馬場を出たちょっとした段みたいなところに座ってスマホ眺めながら色々と検討した。

「うーん」
で、何か考えを巡らせながらスマホの操作をしていると、ついつい慣れてる、慣れ親しんでいる動作なりがち症候群になる。私の場合。他の人は知らない。

「えーっと」
特に、考えがまとまってない時とか、つい。何も考えないでいつも行ってる場所を眺めて回る。回遊するような感じ。ピクシブとか。ツイッターのタイムライン眺めてみたりとか。ツイッターから自分の即興小説を眺めて誤字脱字あるなって思ってみたりとか、昨日のアメブロって何書いたっけ?とか、今日のnoteのこぼれ話何書こうとか。まあいつもの。ごくごく標準の。

そんな経緯でGoogleからなろうにも行った。そしたらなろうさんの、あのほら、なろう開いたとき、ほら、上の方にさ『今日の一冊』とか『誰かのラジオ』とか、そういうバナー?バナーで合ってるのかな?バナーでるじゃん。夏ホの時は夏ホラーのバナーも出るし。冬童の時は冬の童話祭のバナーでるじゃん。それが画面でくるくると回ってるじゃん。あれ。

「お?」
その中に、
『なろう系トラベル』
というのがあって、いよいよ全国のJRでそういうのが発売されることになりました。って言うのが書いてあって、
「何それ?」
ってなった。なんかJRと提携して某か発売されるんだと。されたんだと。もうされたんだって。で、是非皆様ご利用ください。って書いてあった。
「dトラベルとか楽天トラベルとかそういうやつか?」
でも、ユーザーじゃないと利用できないとか、ユーザーの照明が出来ないと利用できないとか、そういうのだろ?嫌です私、自分の事を開示して何かをするタイプじゃないんですもん私。フェイスブックとかで堂々と自分の写真をアカウントに使ってるやつとかそういうのじゃないから私。

しかしまあ、
「noteのこぼれ話になるかも」
と思って、とりあえず浦和駅に向かった。

本日のnoteのこぼれ話の大体の感じはこうだ。

なろう見に行ったら、なんか見つけて、とりあえず見に行ってきました。で、アメブロではそういう類の事はあまり書けないタイプの私なので、実家が見てるという事もありまして。だからこぼれ話に。はい。今日のこぼれ話に。なろうでなんかやってるということで。ええ。すごいですねえ。

大体こういう感じで。で、1000字くらいの容量で。

いいぞ。午前中にもう今日のnoteの内容が決まったぞ。いいぞ。これはいい。幸先がいい。

で、駅に行って券売機調べてみると、確かにそういうボタンがあった。『なろう系』のボタン。違和感が凄い。違和感が凄い!あとsuicaにチャージも出来るらしい。なろう系をsuicaにチャージってなんだ?なんだそれ?

ただ、とりあえずものは試しっていう事で1000円チャージした。

「500円か1000円か・・・」
迷ったけど、1000円。そう言う葛藤もnoteのこぼれ話に書けるし。

得体のしれないものをチャージするにあたり500円か1000円か迷いました。なんだなろう系をsuicaにチャージってって思いました。

で、壁際に寄ってから、スマホでなろうに書かれてる説明文を読んでみると、あとは切符を買った人はその切符で、チャージした人はそのsuicaかPASMOで改札をくぐればいいらしい。

くぐればいいってなんだ?

まあまだせっかくの午前中タイムだし、新宿御苑とか行こうかな。って、改札を抜けるとワープした。

一瞬だった。一瞬で異世界系だった。

「ううぇ」
草原って言うかな。なんかワープ。ワープした。駅の自動改札機だけが違和感ありありの状態でそこにあるけども、あと私の服装も違和感ありありのありだけども。とにかくワープした。ワープしたじゃん。ワープしたじゃん何だこれ。そうなんだ。もうワープできるんだな。もうそうなんだ。知らなかったけど。そうなんだ。

異世界は無駄に天気が良かった。アニメーターの人がいい天気にしたがるのか、あるいは世論がいい天気にしたがるのかは知らない。ただとにかく青い。抜けるように青い。雲は一点の汚れも無い位白い。洗濯洗剤のCMのYシャツみたいに白い。草原の緑は視力の回復が狙えるほど緑。

「はあー」
すごいなあ。もうこういう時代になったのかと思って感嘆したし、あと、こうなるともう死んで異世界とかそう言うのは違和感ありありのありになるなと思った。だってこうしてワープできるんだもん。死ななくても仕事で辛くてストレスが半端なくても異世界来れるんだもん。異世界がアメリカ映画の、アメちゃんのドンパチ映画の中東とかロシアになったみたいで少し、悲しかった。めそめそのめそ。

あとワープって言うと私の中ではJUDY AND MARYのアルバムWARP。ラッキープールが入ってる。JUDY AND MARYに出会ったのって私、ラッキープールが初めてだったから。うん。

異世界の空は抜けるほど青い。でも異世界らしく遠くの空に大きくていびつな形をした魚の様なものが泳いでいる。

弾丸トラベル

弾丸トラベル

  • 小説
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-03-07

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