空白の黄昏

過去は私を

振り向いてくれない

「未来は過去からやってくる」

私はその言葉を 愚直に

信じているのに

信じた分だけ 隔たりは

拡がっていくようで

もう 現在の輪郭さえ捕えられない

足りない こんな短い糸では

何も 繋ぎとめることができない

誰も 苦しめることができない

誰かのために

誰かとともに

苦しむことさえ叶わない。

空白の黄昏

空白の黄昏

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-02-26

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