ランボルギーニ波止場から出港

大層な猫に引っかかれ

負った引っかき傷

背中の半分は傷だらけ

傷をある日友人に見られて
言い訳しちゃった

この前戦場に行ったよって

友人は信じてくれた

何処って聞かれたから

南極ですっていいました

疑われなかった

友人が南極寒かったでしょうって
大変だったねって同情してくれた

僕は大変どころじゃないよ

上半身裸で
流氷越えましたって言った

その時の氷でついた傷だよって

友人は僕の知らないところで
君は過酷に戦っているんだね言って

また行くのって聞かれたから

僕は迷わず「うん」って答えた

動揺してちょっと声が裏返ってしまった

友人にはうヒョって聞こえたかもです

ランボルギーニ波止場から出港

ランボルギーニ波止場から出港

  • 自由詩
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-01-15

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