感情警察

嗚呼、また彼奴(あいつ)がやって来る
均衡を崩し、平安を乱し、全てを台無しにする彼奴が。
僕は其奴(そいつ)を追い払おうとする
必死で、というよりかは、(むし)ろ慣れた様子で。
また来たのか、という風に疎ましがる様子で。
追い払われるべきは、僕の方かもしれないがね。
神様とやらが書いた予定表は、何処(どこ)彼処(かしこ)も狂ってやがる
僕は受け入れるふりをして、最後に鼻で笑うだろう
その唾棄(だき)すべき運命を、不正契約された事柄を。
お前が満足するのなら、この腕の一本や二本くれてやるよ
僕は四肢を切り落とされても、お前に屈従(くつじゅう)する気は無いがね。
善と悪とは派閥ではない事を、少なくとも僕は自覚している
派閥が断罪の根源である事を、少なくとも僕は自覚している
正義とは独立したものでなくてはならない
それが否定されるのなら、それは全てが茶番である事の証左だ
最初から何を弁疏(べんそ)する気も無い僕は、大衆の面前で、喜んで毒杯を呷るだろう。

感情警察

感情警察

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-12-09

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