ネオン・シティ

ネオン・シティ

あたし
ここにいます


洗面台の鏡に幽霊が映ったのだ

パステルブルーのタイルがネオンをはねかえす

点滅する光の下(小蝿の死骸が溜まった蛍光灯が切れかけている)

吐き出した水が青かった



目のない魚

この街の電燈はどこも点いては消えて

よせばいいのにまた点灯する

電燈だけじゃない



 便所サンダル

 下水は横溢

 MOTEL



電線をまたあの部屋まで繋がなければ

からだは明滅する

最悪なのにまだ生きているキャミソール



  殺鼠剤

  人工光栽培

  電光掲示板(遙か昔の遺産/胃酸)



それでも生きているものな

屋台で十円の熱帯魚が旋回した

ネオン・シティ

photography:Yoann Laheurte( https://unsplash.com/photos/5I5SUCgEGa8 )

ネオン・シティ

洗面台の鏡に幽霊が映ったのだ

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • 冒険
  • 時代・歴史
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-12-08

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